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会長ご挨拶

社会医療法人高見徳風会 希望ヶ丘ホスピタル
病院長 引地 充

 

不登校という言葉は、「学校へ行きづらくなった」という状態の総称でしかありません。その背後には、直接のきっけになった出来事以外にも、これまでの生育環境や大人の関わり方、本人の発達・性格の偏りなど、個々に様々な要因が複合して隠れている可能性があります。ですから不登校は、その子が心に抱えていた問題の一角が、学校という子供の社会において表面化した一つのサインと捉えるべきで、画一的ではない、個別性を重視した継続的な関わりが大切になります。

 

また、このサインは子供の未来に関わる重要なSOSでもあり、その対応には、家族や学校のみではなく、幅広い領域の支援者や専門機関が連携して取り組むことが望まれます。登校することや卒業のみをゴールにするのではなく、学校においても生活の場でも、進学・就職を考えるときも、途切れない援助を一緒に考えながら行っていきたい。美作地域不登校支援ネットワークは、この目的のために、学校の枠を越えた教育機関と、行政機関、市民グループ、医療機関などの協力を得て、平成21年に創設されました。

 

これまでのネットワークの活動は、各種の実態調査や情報交換、講演会、相談会、啓蒙活動など多岐に亘っています。未だ十分な手応えや評価を得るまでには至っていませんが、今後も地域の実情に応じて、心を痛めている生徒・ご家族、更には支援者の方々のために、様々な形での貢献を考えていきたいと考えていますので、地域の皆さま、関係者の皆さまの一層のご理解とご協力をどうぞ宜しくお願いいたします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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